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労働基準監督署による「調査」「指導」「是正勧告」にお困りではありませんか?

労働基準監督署から調査の連絡がきたら…

監督署から突然調査の連絡が来て、労務の実態をいろいろと調査されることがあるということは聞いたことがあると思います。

こうした調査がある場合、事前に調査日を知らせてくるケースもあれば、突然訪問してくることもあります。

その結果、何らかの法的問題があれば「指導」や「是正勧告」を受けることとなります。

平成22年の大阪労働局が行った定期監督の結果、違反率は67.2%となっており、3社に2社以上が何らかの「是正」や「指導」をされている状況となっています。

このように「指導」や「是正勧告」を受けたときには、できる限り会社の利益を守りつつ、しかも監督官の納得を得られるよう対応することが求められます。

ご存知かもしれませんが、「指導」や「是正勧告」には法的強制力はありませんので、法的には従う必要はありません。
つまり、従わないことで監督署や監督官は刑罰を科したり取り締まることはできないということです。

しかし、労働法令に違反しているという事実があるならば、それを根拠に逮捕や送検されるということもあり得ますので、きちんとした対応が必要になります。

決してあなどってはいけないということです。

特に、経営者にとって気になるのは、従業員への影響という部分だと思いますが、そうした観点からもきちんと対処しておきたいところです。

労働基準監督署の調査にどのように対応するかがポイント

労働基準法をはじめ、労働諸法令の法的知識を持たないままとなりますと、監督官の言われるがままに対応せざるを得なくなる可能性が大きく、会社にとって不利益を被る結果となるかもしれません。

調査の内容や指導、是正勧告は監督官の裁量によるところが大きいので、個別の対応いかんが重要になってきます。

とはいえ、どのように対応すればいいのかという部分については、労働諸法令に関する専門的な知識が必要なりますし、監督行政の実情をいかに把握しているかどうかがポイントとなります。

こうした専門的な着地点を見出していくために、社会保険労務士をご活用いただきたいと思います。

御社独自に対応されることのリスクを軽減し、納得のいく着地点へと導きます。

是正勧告の意味は何か?

「是正勧告」とは、労働基準監督署が調査を行った結果、労働基準法・労働安全衛生法の法違反が認められた場合に、その改善を求めるために出される勧告のことです。

最近ではサービス残業による未払い賃金の支払を求めるものが注目されますが、就業規則の作成義務違反や健康診断の実施義務違反、36協定等の協定届未提出、50人以上の事業所では衛生管理者の未選任など、さまざまな内容の是正勧告が出される可能性があります。

是正勧告には、法的な拘束力はありませんので、勧告を無視したり、対応しないことによってペナルティーを受けるものではありません。

ただし、是正勧告を受けるということは、明らかな法違反があるということですので、最悪は労働法違反で逮捕・送検される場合が考えられます。

いきなり逮捕ということはなくとも、後々の再監督につながるなどより厳しい対応を迫られることになりますので、真摯に対応していくことが必要です。

臨検監督(調査)の種類にはどのようなものがあるか?

定期監督

労働基準監督署は年度における行政方針を策定して、管轄内における重点業種に対し定期的な計画に基づいて
臨検を行います。

これを定期監督といいます。

今までのように、労働者の安全に直接影響を及ぼす運輸業や建設業が多っかたのですが最近は「過労死」・「うつ」の問題がクローズアップされており、その要因の一つとされている「長時間労働」・「サービス残業」の問題等を重点的に調査されるケースが増えていると思われます。

申告監督

労働者から法令違反の申告が労働基準監督署にあった場合に行われる監督です。

事業場に労働基準法等に違反の事実がある場合には、労働者はその事実を労働基準監督署長や労働基準監督官に申告することができることとなっています。
(労基法104条1項及び安衛法第97条第1項等)

すべての申告に対し臨検が行われるわけではありませんが、労働基準監督署への相談件数が増加している昨今、申告監督が確実に増加しているのは間違いないでしょう。

臨検の結果、法違反があることが確認されれば、即時に行政指導・行政処分が行われることになります。

災害時監督

一定規模の労働災害が発生した場合に行われます。
災害の発生原因の調査や再発防止についての指導がなされます。

再監督

定期監督等のその後の実施状況を確認するため行われています。

是正勧告に対応しない場合や、是正報告書が期日まで提出されていない場合等に行われる監督です。

臨検調査でチェックされるポイントは…

労働基準監督官による調査が入ったとき、必ずと言っていいほどに指摘されるポイントがあります。

つまり、これらのポイントをしっかりと押さえておくことにより、調査に対しての心積もりができるという点において有効です。

労働条件の明示【労基法第15条第1項】

雇い入れ時等に、労働条件を明示する義務がありますが、書面で明示しているかどうか

36協定を締結せず時間外労働させている【労基法第32条第1項及び第2項】

36協定を締結していないにもかかわらず、法廷時間を超える労働をさせていること。
もしくは36協定で締結された範囲を超えて労働させていること。

36協定を締結せず、休日労働させている【労基法35条第1項】

36協定を締結していないにもかかわらず、法定休日に労働させていること。

残業手当に割増賃金を支払っていない【労基法37条第1項】

時間外労働に対し2割5分増し以上、休日労働に対し3割5分増し以上の率で計算した割増賃金を支払ってないこと。

就業規則の作成義務に違反していないか【労基法89条】

10人以上の従業員がいるにもかかわらず、就業規則を作成しておらず所轄の労働基準監督署へ届けていないこと。
また、就業規則の変更についても同様に届け出ていないこと

健康診断を実施していない【安衛法66条第1項】

従業員に1年以内ごとに1回、定期に健康診断を行っていないこと

是正勧告にどう対応すべきか?

是正勧告に対応するということは、すでに労働基準監督署の調査が入ってしまった後ということになりますので、いかに指摘された法違反に対して是正するかということになります。

当然、是正報告書という形で監督署に提出しなければなりませんので、適当な対応はできません。

出された是正勧告には、真摯に対応することをお勧めします。

対応せずに放置する、伸ばし伸ばしにするなどというは、労働基準監督署に問題ありの会社であるという情報を
インプットさせ、再監督やより厳しい調査対象とされる結果となります。

とはいえ、指摘のとおりに対応すると、経営上の問題から事業が立ち行かなくなる場合も考えられますし、頭を悩ませる経営者もいるでしょう。

一概にはいえませんが、ケースによって会社にとって有利な形で決着できることもあります。

ただ、こうした対応には専門的な知識と個別の対応力が必要となりますので、不安に感じられるなら迷わず弊所にご相談下さい。

労働基準監督官との交渉から是正報告書の提出完了まで、徹底サポートいたします。

少しでも不安に感じたら、まずはお問い合わせ下さい。

ご自身で対応することに不安を感じたり、専門家に相談したいと思われたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

是正勧告以外でも

労働基準監督署から「是正勧告」を受けないために、普段から法律に違反しないよう対策を講じていくことが重要です。

コンプライアンスが注目される時代になり、違法状態を続けるより将来的な会社の利益につながるという考え方は間違っていないと思います。

しかし、今までの慣習を急に変えるということができず、違法状態のままきているという会社がほとんどでしょう。

こうした、日頃からの改善や対策を講じていきたいとお考えの場合も、労務管理の専門家としてお役に立てると思いますので、弊所をご活用いただければと思います。

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